
こんにちは!
ディフェンスの姿勢シリーズを続けています(^^)
より良いパフォーマンスの発揮と障害予防は両立できるはずです。
そのためには、ディフェンスの姿勢を分析することが絶対に必要ですので、今回もNBAのデラベドバ選手に力をお借りして実際の姿勢を見ていきます。
今回は「1対1でのディフェンス姿勢」を中心に動きを見ていきましょう。
実際の姿勢がわかれば、練習に落とし込めますし、非効率的で障害を誘発させる無理な負荷も減らせるはず…。
一緒に選手の未来を守りましょう!!
1対1のディフェンス
バスケに限らず、対人スポーツではかなり重要な局面となる部分です。
ディフェンスは組織力であるとも言いますが、絶対的に個の力は必要です。
そこで抜かれてしまえば、ズレが生じ、点を取られるリスクが非常に高まりますので、いくら組織力だといっても個の力で抑えられるに越したことはありません。
ディフェンスの姿勢は相手との距離によって変わるということは前回お話しましたので、
今回は、1対1におけるワンアーム以下での距離と姿勢に限定して動きを見ていきましょう。
少し運動学的な用語も用いて説明していこうと思います。
Matthew Dellavedova VS Stephen Curry
かなり激熱な1対1が繰り広げられている動画からみていきましょう。
デラベドバ選手はカリーを封じることをこの試合の役割としてプレーしています。
逆に言うと、カリー選手はデラベドバ選手を振り切り、エースとして得点を重ねることを役割としています。
この二人のマッチアップはまさに激アツですね。
様々なシーンからディフェンスの姿勢を抜き出します。
ワンアーム
やはり腰は落としていますね。
手を伸ばし、相手のボールにプレッシャーをかけています。
伸ばす手は利き手のみで両手でプレッシャーを掛けることはありません。
ただ、ミニバス等でみられるような、自分の手の動きで体が動いてしまうような不安定性はありません。
体幹、下肢がドシッと安定し、手の動きはしっかりと独立して動かせている印象です。
関節の角度を画像から推察すると、
といった感じでしょうか。
どの関節も曲がりすぎず、伸びすぎず、本人もきつそうな印象はありません。
これが「理想のディフェンスの姿勢」の鍵になるでしょうか。
体幹の傾きに関してですが、
ワンアームの距離があれば、体幹は地面に対して前傾します。
これは実は超重要な事実です。
デラベドバ選手がすごいのではなく、どの選手もこういった姿勢をとります。
そして…ハンズアップもしていませんね。
なぜでしょうか。
おそらくこの局面で、デラベドバ選手は抜かれないこと、3pを楽に打たせないことを最優先にディフェンスしているからです。
つまり、パスなら別にOKと言う場面だったのでしょう。
ただ、局面が変わればハンズアップもします。
これはの場面は、デラベドバ選手のディフェンスが成功し、カリー選手を追い込むことができた場面です。
すでにカリー選手にはパスの選択肢しか残っていません。
となればデラベドバ選手はハンズアップによってパスコースを塞ぎ、更に相手を追い込みます。
うーん。ハンズアップも使い所ということですかね。
ゼロアーム(密着時)
ゼロアームになる瞬間というのは、相手のアタック(ドライブ)を受ける瞬間か、
自分のマークにパスが来た時にこちらがアタックできた瞬間が多いと思います。
この時の姿勢をみてみましょう。
まずは相手のアタックを受ける瞬間です。
相手との距離が縮まるので、体幹を前傾させるスペースがなくなります。
そのため、体幹は地面に対して垂直となり、結果相手を胸で受け止めることになりナイスディフェンスです。
腰の高さは大きくは変わりませんので、膝や股関節の角度で上手く調整されています。
次はこちら、
こちらが、相手がパスを受ける瞬間にこちらがアタックした瞬間です。
コースを切りつつ距離を詰め、ゼロアームまで近づきます。
やはり相手とは胸で接触するため、体幹は地面に対して垂直となります。
ちなみにこの状況は、ディフェンスにとっては有利な状況を作れた形になります。
なので、最後には相手が逃げるためのパスを防ぐためにハンズアップがされていますね。

いかがだったでしょうか。
1対1の姿勢でも様々ありますね。
我々が、させているorしているディフェンスの姿勢の練習というのは一体どの場面での姿勢なのでしょうか。
実際の試合を見る限り、腰を落とし続ける能力はバスケットには必要ありません。
また、体幹を起こし続ける能力も必要ありません。
あったとしても、様々な姿勢変換の中での数秒間のようです。
さて、どのような練習がディフェンス力を上げるのでしょう…。
長文失礼いたしました。