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BMSLシュート理論 「脇を締める」を科学する

こんにちは。

「肘を立てる」に続き、「脇を締める」を科学していきます。

「肘を立てる」に関しては、物理学的、解剖学的に合理的であるということがわかりました。

そこで、全てはボールの重心を捉えるための戦略であるということもお話しました。

さて、「脇を締める」は合理的な動作なのでしょうか。

「脇を締める」の科学

肘の時と同様に物理学と解剖学からみていきましょう。

「脇を締める」の物理学

脇を締める動作は肘を立てる動作と密接な関係があります。

図のように手の位置を固定したとしましょう。

脇の開きと締りは体幹に対する上腕(肩から肘までの部分)の角度によって決まるので、

脇が開けば、肘は内側に傾きます。

反対に、脇が締まれば肘は垂直に立ちます。

となれば、脇を締めたほうがいいのでは?となりそうなのですが、

実はそうはいかなそうなのです。

肘を垂直立てる」のが目的であれば、「脇を締める」は合理的です。

しかり、私達の目指しているものは、そこからのシュートです。

つまり、この姿勢から肘を上に伸ばしていかなければなりません。

この動作を想定すると、どうやら「脇を締める」ことが一概に良いとは言えないのです。

その理由を肩の解剖学からをみてみましょう。

 

「脇を締める」の解剖学

脇が締まり、肘が垂直に立った状態を解剖学的には3rdの外旋90°と呼びます。

実はこの姿勢、肩にとっては辛い姿勢です。

肘を垂直に立てた姿勢と、内側に傾けた姿勢では、内側に傾けたほうが肩は楽ですよね。

これは今までの記事で3rd外旋を試していただいた方にはわかっていただけると思います。

是非いま試してみてください。

理由は筋肉の走行や土台となる肩甲骨との位置関係によるのですが、そこまで詳しい説明は省きます。

この姿勢が辛い姿勢であるということがわかっていただければそれで十分です。

さて、問題はこの辛い姿勢のまま、肘を伸ばしてシュートできるのか?ということです。

実際に体感していただきます。

 

まずは、3rd外旋90°の姿勢になってください。

ここで注目するのは肘の折れ線です。

3rd外旋90°が成功していれば、肘の折れ線は真上を向きます

さらにシュートを想定するので手のひらは正面に向けましょう。

すでに苦しい姿勢ですが、肘の折れ線は絶対に真上を向かせておいてください。

そのまま、肘を上に伸ばしていきます。つまりフォロースルーに向かっていきます。

いかがですか?腕が真上に上がりますか?

目線の高さ位までは肘もなんとか上がると思いますが、それ以上は解剖学的に厳しい姿勢です。

これが「肘を立てる」と「脇を締める」を達成させた場合のシュートフォームです。

そうです。

解剖学的に厳しい動作なのです。

手が上まで挙がったよ!という人がいたら、その状態で肘の折れ線を見てみてください

間違いなく折れ線は自分の顔の方向に向いている(内に向いているはずです。

ポイント

「脇を締める」は肘を立てるためには合理的だが、

シュートフォームとしては合理的とは言えない

 

BMSLシュート理論における「脇を締める」

BMSLシュート理論では、結論から言うと「脇を締める」という動作を推奨しません

この動作は、垂直方向への力を発揮するシュート動作において不利であると言えます。

「脇を締める」を推奨しない理由2つ

 ① 3rd外旋90°からの挙上動作では拮抗する筋性の張力がありすぎて、スムーズな挙上(フォロースルー)を達成できない

② 3rd外旋90°では肩甲骨と上腕骨の適合が悪く、力発揮(パワー、正確性)において不利

少々本文では説明しきれていない部分も出してしまいましたが、

ようは、「脇を締めろ!」というフォーム指導はBMSLシュート理論的には間違っているということです。

この指導は、身体の何処かに無理をさせることになります。

これを無理に達成しようとすると、身体がよじれたり、首が傾いたり、結局肘が垂直に立たなかったり…。

ただ、シュートがうてないことはないです。

練習によって入るようになるかもしれません。

しかし、科学的には非合理的な身体の使い方ですので、飛距離や正確性を一定より高めるのには相当な努力を要するでしょう。

脇を締めずにどう打つの?!

ではどうすればよいのでしょうか。

それは、「肘を立てる」を優先すればよいのです。

解剖学的に、肘を垂直に立てたまま脇を開くことはできます。

図のように、肘は身体の真横に向いていても垂直を維持できます。

ちなみに、肘が身体の真横を向いた状態を肩の2ndポジションといいます。
肘が垂直であれば、2nd外旋90°となります。

 

勘の鋭い人や、シュートに関してものすごい考えをめぐらしている人はもしかするとピンと来るかもしれませんが、

つまり、この3rd外旋90°から2nd外旋90°の間に答えがあるということです。

しかも、明確にあります。

本人のうちやすいところ、といった曖昧なものではありません。

以前Twitterに、フォームに関して身体の向き肘の向きにまで言及している方がいらっしゃいましたが、まさにその通りです。

BMSLシュート理論の核心とも言うべき部分です。

これまでシュートの記事をいくつも書いてきましたが、やっとそれぞれがつながり始めました。

まじか?!という方は是非、全記事ご覧ください。

カテゴリー シュート


いかがだったでしょうか。

BMSLシュート理論も核心に迫ってきました。

何度も言いますが、シュートフォームには解剖学的な答えがあります。

この理論はこれまでになかった全く新しいフォーム指導方法を生むと確信しています。

次回も楽しみにしていてください。

長文失礼いたしました。

 

 

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