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Case 1 オスグット・シュラッター病

このケースは、私が体育館で出会ったケースです。

ケース情報

  • 年齢:小学校5年生
  • 性別:男の子
  • 競技:ミニバスケットボール
  • 練習頻度:週3回 3時間程度
  • これまでの怪我:捻挫などあり
  • 訴え:練習時、練習後の左膝痛。なかなか良くならない。

経緯

4ヶ月前から痛みを自覚。その後、気にせずにやっていたところ、試合の後に痛みが増悪した。

近くの接骨院にいったところ成長痛と言われた。

接骨院では週3回ほど電気やマッサージの治療をしていた。

しかし、痛みは良くならず、一番ひどいときは歩いても痛かった。

不安になり病院に行き、レントゲンなどの検査をし、診察を受けた。

オスグット・シュラッター病」といわれ、レントゲンでスネの骨が少し剥がれていることを指摘された。

痛くなくなるまで運動の中止の指示を受け、現在も休んでいる。

これまで、何度か練習も復帰してみたが、やはり痛いため休んでいる。

練習を休み始めてからもうすぐ2ヶ月になってしまう。

今後どうなっていくのか不安、練習もできずつまらない。

指導者もどうして良いかわからず、とりあえず休ませているという状態。

自分でやっていることは、湿布とアイシング。

偶然、体育館に現れたサッポに相談。

身体の情報

痛み

  • 左スネの骨(脛骨)、お皿(膝蓋骨)の下の部分に痛みの訴え。
  • 骨の出っ張りあり。
  • 押して痛みあり(圧痛+)
  • 炎症所見(熱感、腫脹、発赤)はなし。
  • その他:モモの筋肉(大腿四頭筋)に圧痛+、ふくらはぎに圧痛+

可動域

  • 膝の曲げ伸ばし(屈曲、伸展):屈曲最終域で痛みあり。伸展は問題なし。
  • 股関節:全体的に硬い。特に伸展。
  • その他:お尻の筋肉(大殿筋)、ハムストリングスが非常に硬い。

筋力

  • 弱い筋肉 腹筋、大殿筋、ハムストリングス
  • 強い筋肉 大腿四頭筋、ふくらはぎ

動作の特徴

ディフェンスの姿勢において、膝がつま先よりも前に出る。

基本的にどの動作でも背中が丸い。

股関節が曲がらない。

治療方針

  1. 長期的に休んでいることから、左膝に炎症はほとんどない。
  2. 痛みの原因は患部への伸長ストレスである可能性が非常に高い。
  3. 下肢(脚全体のこと)後面の筋肉(大殿筋、ハムストリングス)の弱さがある。
  4. 体幹が弱く、背中が曲がりやすい。

身体の情報からこのケースでは上記5つのことが言える。

症状はオスグット・シュラッター病で間違いなく、

スポーツ障害であること、炎症はほとんどないこと、から治療は安静だけではなく動作修正に向けたエクササイズもするべきである。

まずは、下肢後面の柔軟性の獲得、筋力の向上が必要。

その後、様々な動作において大腿四頭筋を使いすぎる動作を修正する。

治療

いつも行っていることにプラスして、

を指導。必ず毎日、指導者、保護者にも同様に説明。

練習は上記自主練習をしているのであれば、徐々に復帰して良いと指導。

治療経過

出会いが体育館であるため、治療は自主練習がメインとなりました。

そのため、次に私が体育館に来る時までに、どれだけ身体に変化が起きるか、ということなのですが…。

1ヶ月後、体育館に訪れると男の子は元気にバスケットをしていました。

話を聞くと、次の週から練習には復帰し、ゲーム練習のあとに少し痛いくらい、とのことでした。

自主練習は毎日徹底して行っていると保護者の方からも話がありました。

身体の変化は…というと、

一番大きく変化した点はハムストリングスの柔軟性です。

ハムストリングスの柔軟性が改善したことで、下肢の後面筋(大殿筋、ハムストリングス)を使いやすくなり、

その結果、大腿四頭筋の使いすぎが少し改善したようです。

この日はストレッチ継続の重要性と、自主練習項目の確認をしました。

練習と同じ様に、セルフケアやリハビリも継続が大事なのです!

まとめ

オスグット・シュラッター病に限らず、

膝の前面部痛を訴えるケースではハムストリングスの柔軟性が非常に重要になることを再確認したケースでした。

また、本人のやる気、指導者、保護者の関心も非常に重要なポイントとなっていたと思います。

今後再発を予防するためには、下肢後面筋(大殿筋、ハムストリングス)の筋力増強、大腿四頭筋を使いすぎる動作の修正が必要になるでしょう。

長文失礼いたしました。

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