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相手を抜き去れ!ドライブの身体の使い方!

こんにちは。

以前、直接ブログの方にメールを頂き「ドライブの身体の使い方について書いてほしい!」という要望がありました。

ちょうどその頃、学会発表の準備や辻選手の怪我などがあり記事にできずにいたのですが、今回やっと記事にできます。

お待たせいたしました。

BMSLでは、現場で活躍する指導者や選手、保護者の方からの要望があればそのことを調べ、記事にしていく努力をしています。

もちろんすべてできるわけではありませんが、もし気になることがあればご連絡ください。

メール、Twitter、どちらでも大丈夫です(^^)

では内容に入っていきましょう!

ドライブに必要なこと

まずは競技動作であるドライブについてです。

要はオフェンスが相手ディフェンスをドリブルで切り裂いてゴール付近に突入する動きのことですよね。

相手一人を置き去りにするので、得点の可能性はかなり上がると思われ、バスケにおいてはオフェンス、ディフェンスどちらにとっても超重要な動きになります。

以前、ディフェンス目線で少し触れたこともありますね。

急な加速が1つのポイント

ドライブを成功させるためのポイントは急な加速を成功させることです。

バスケはコートの広さに限度があり、サッカーやアメフトなどと比べると狭いため長距離や中長距離でのスピードで決着がつくことはありません。

つまり、一歩、言ってしまえば数十cmをどれだけ速く動けるかで勝負が決まるといっても良いでしょう。

となると、トップスピードになるまでに助走をつけている暇はありません。

なので急に動く能力、よく緩急と言われますが、そういった動きをする必要があるわけです。

具体的に言うと、

静止した状態から急にダッシュ、

ゆっくりとしたドリブルから急に加速、などがそうです。

こうすることでディフェンスを巧みに振り切ろうということですね。

ではトップ選手の実際のドライブを見てみましょう。

トップ選手の分析

スーパーなドライブを仕掛ける選手といえば、もちろんDerrick Rose選手ですよね。

彼のドライブハイライトから身体の使い方を分析してみました。

注目した身体の使い方はもちろん、彼にしかできないものではなく、子供でも真似できるようなものにしました。

Derrick Rose選手のドライブ

まず動画の中からいくつかのシーンを切り抜きます。

まずはこちらをご覧ください。

黄色点線で囲まれたシーンに注目!

左サイドでボールを持ち、左にドライブを仕掛けるシーンです。

図でわかるように、仕掛ける直前に両足ともに地面についていない時間があります。

つまり小さいジャンプが行われています。

他のシーンも見てみましょう。

少し分かりづらいですが、赤点線枠のシーンで浮いています

さらに、

ボールを持っていないシーンでも相手を振り切るために、Rose選手はこういった身体の使い方をします。

いかがですか?

仕掛ける直前の小ジャンプ

Rose選手は仕掛ける直前に小さくジャンプしています。

動画を見ていただければわかると思いますが、低速のドリブルからドライブを仕掛ける際にはほぼ100%と言ってよいほどこの現象が生じています。

そして、小さいジャンプの後、着地した足で爆発的に加速し、相手を置き去りにします。

ジャンプ後にどちらの足を先に着地させ、その後どちらの方向に加速していくのかはバリエーションがありますが、

この小さいジャンプからの加速という身体の使い方にはなにか隠れていそうです。

極めつけはこちら。

1回の仕掛けに2回の小ジャンプ

1回の仕掛けでこの小ジャンプと加速を2回行っています。

私がDFだったら1回目でアンクルブレイク間違いなしです!

小ジャンプで空中にいる時間はスピードはほぼ止まっていますので、着地してからの加速を考えると、

まさに緩急を駆使した仕掛けであることがわかります。

では、この小ジャンプにはどういった意味があるのでしょうか。

小ジャンプの正体「プレジャンプ」ってなに

実は、このドライブの直前に見られる小さなジャンプには名前があり、

「プレジャンプ」とか「スプリットステップ」などと呼ばれています。

ちなみに、
サッカーでは「プレジャンプ」と呼び、テニスでは「スプリットステップ」と呼ぶそうです。

競技によって呼び方が異なるようですが、生じる現象は同じです。

こういった身体現象は上記2つの競技だけでなく、野球の守備など実は多くの競技に見られますが、

共通することは1歩を速く出したいときに生じるということです。

youtubeより 赤枠がプレジャンプの瞬間

いかがでしょうか。

本当に少し跳んでいますよね。

つまりそれほど共通して効果的な身体の使い方であるということです。

もちろん、バスケの場合でも同様に言えることです。

プレジャンプの利点

ではこの「プレジャンプ」をすることの利点を書いていきます。

反力を生み出す

身体に限らず、物体を動かすには力が必要です。

さらに、速く動くためにはそれだけ速く、強い力が必要になります。

ただ、ここで知っておいてほしいことは、地面を蹴る力が体を動かすのではなく、地面を蹴ることで地面から帰ってくる力、つまり「反力」によって体が動くということです。

作用反作用の法則を覚えていますか?中学でやったと思いますが、つまりそれです。

より速い1歩を出すためには、より強く速い反力が必要になるのです。

と考えると、地面に両足をついたまま踏ん張るのと、少しジャンプをしてから踏ん張るのでは後者のほうがより強く、速く動けるような気がしませんか?

何故かと言うと、後者では反動が加わるからです。

これにより、ただ地面に足をつけて踏ん張るよりも強い反力を生じさせることができるのです。

もちろん反動を使用せずに同様の反力を生じさせる方法もあります。

それは関節を深く曲げてより強い筋力で地面を蹴るという方法です。

ただ、関節を曲げるということは、伸ばす動きとセットになるので、曲がりが大きければ大きいほど動かすために時間がかかります。

立ち幅跳びのような場面では有効ですが、バスケのような状況では効率的であるとは言えないでしょう。

つまり、

「プレジャンプ」は物理的な法則に則った、体を効率的に動かすための技術であると言うことができるでしょう。

SSCという見方

もう一つ、プレジャンプに関する視点を紹介します。

それがSSC(Stretch Shortening Cycle : ストレッチショートニングサイクル)と呼ばれる概念です。

少し前にスポーツ界で流行っていたのをご存知でしょうか。

SSCとは、筋肉と腱などの特性を利用した、爆発的な力を効率よく発揮するための人間が持つ運動能力の一つです。

詳しくは国立スポーツ科学センターのサイトでわかりやすく説明されているのでそちらをご覧ください(^^)

つまり、プレジャンプによってこのSSCが働き、瞬間的な爆発力を生むことができるということです。

どう考えても、ドライブの1歩目には有利に働く運動能力ですよね。

プレジャンプは、こういった身体運動のメカニズムからも合理的な現象であると考えられます。

まとめ

さて、ドライブで相手を抜き去るために必要な身体の使い方を見てきました。

今回紹介したのは「プレジャンプ」というものです。

つまり、仕掛ける直前に小さくジャンプする現象です。

この「プレジャンプ」の意義は、

  1. より強い反力を利用する
  2. SSCによって爆発的な力を発揮する
  3. 結果として緩急をつけた鋭いドライブとなる

ということになります。

皆さんのドライブはどうですか?

もしあまり意識していないのなら練習で試してみても良いかもしれません。

ドライブにキレがないと悩んでいる選手も是非やってみてください(^^)

今後、「プレジャンプ」に必要な身体機能やトレーニング方法なども記事にできればいいなと思います。

楽しみに待っていてくださいね(^^)

長文失礼いたしました。

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