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あなたのチームは大丈夫?頭部外傷の基礎知識

こんにちは

今回のテーマは「頭部外傷の基礎知識」です。

頭部外傷と聞いてどんなものをイメージしますか?

頭をぶつけた時に、頭から血が流れるイメージでしょうか。

今回は、頭をぶつけた際に生じる脳震盪(のうしんとう)などにに関することを、

頭部外傷10か条の提言」から簡単に抜粋し書いていきます。

日本臨床スポーツ医学会(画像クリックでPDFページにとべます)

特に指導者、保護者の方、選手が練習中に頭を強くぶつけた時にどのような対応すれば良いのかイメージがつきますか?

脳への強い衝撃は、医療者でさえ予想できない結果を招くことがあります。

バスケットもコンタクトスポーツである以上、最低限の知識は頭に入れておくべきと考えます。

ちなみに私は重篤な頭部外傷の場に居合わせたことはありません。
ただ、医療職として、体育館に伺う身として、こういったことの想定はできうる限りしています。
準備をしておくことに意味があると考えています。

頭部外傷とは

頭部外傷とは、頭に外力が加わったことで生じる損傷の総称です。

皮膚が切れたり、たんこぶができる程度のものから、頭蓋骨骨折(頭の骨の骨折)、脳挫傷(脳の打撲)、外傷性クモ膜下出血(脳周囲での出血)まで幅広いケガの総称です。

頭部外傷は偶発的に発生するため予防が難しいものです。

選手同士の衝突壁への衝突などスポーツをしていればリスクはどこにでもあるといっても良いでしょう。

スポーツで生じる頭部外傷のほとんどは軽症のことが多いそうですが、場合によっては致死性のものや後遺症が残るよなものもあります

特に、脳に衝撃が加わった場合には予測がつかない自体へと陥る可能性があります。

頭をぶつけなくても頭部外傷?

頭をぶつけた場合には頭部外傷が起きたと判断ができるのですが、実は頭をぶつけなくても頭部外傷は起こります

脳は頭蓋骨の中で水に浮かんだような状態で守られていますが、頭が強く揺さぶられたりすることで脳はダメージを受けることがあります

つまり、体と体がぶつかったとしても、その衝撃が首を伝って頭が強く振られれば脳にとっては衝撃が加わるということです。

注意したいのは、脳のダメージは見た目ではわからないということです。

そのため、「いざ現場で起きた時にどうするのか」ということについては、最悪の事態を想定しておく必要があります

注意すべき症状

意識消失、言語障害(ろれつが回らない等)、手足の麻痺、痙攣、嘔吐などが生じた場合は、重篤な状態であると判断しただちに救急搬送する必要があります。

また、経過観察中にこういった状態に陥ることもあるようですので、頭部外傷があった場合は、休ませている間も1人にさせないことが重要です。

現場での対応としてはオーバーケアが基本です。状態の判断が難しく、対応しきれない場合は救急に連絡しましょう。

また、「頭部外傷10か条の提言」にも書いてありますが、大丈夫だと思い再度練習や試合に復帰したことで重篤な状態となることもあるようです。できれば、復帰の判断は専門医に委ねたいものです。

短い期間に脳震盪を繰り返すことで起こる脳浮腫のことを
「セカンドインパクト症候群」と呼ぶことがあるそうですが、この病態の本質は不明だそうです。
ただ、前の傷が良くなってない内に、また同じ衝撃をうけることは間違いなく良くないことですよね。

以下は軽症に思えても注意すべき症状を載せます。

  • 意識消失

意識消失にも程度があります。1分以上続くものから数秒までありますが、明らかな意識消失があった場合は必ず専門医に受診しましょう。

数秒で回復し、その後も一見普通に見える場合もあるようですが、意識の消失があったということは、脳にそれだけの衝撃が加わったということです。しっかりと経過観察し、専門医を受診しましょう。

  • 健忘・記憶障害

これは脳が衝撃を受けた結果、ぶつかる前の記憶やぶつかってからの記憶がはっきりしなくなる状態のことです。

受傷以前の記憶が無い場合や、受傷後の記憶障害が1時間以上続く場合は受診するようにしましょう。

  • 頭痛

頭痛には脳内で出血が起こっている可能性が潜んでいます。しかし、頭をぶつけている場合には頭の表面の痛みもあるため、出血が起きているのか、いないのかの判断は非常に難しいとされます。

ぶつけた部位とは無関係に広がる痛み、経験したことのないような痛み、数日続く痛みの場合は専門医の受診が必要です。

  • めまい・ふらつき

頭をぶつければ必ず起こるするような症状ですが、これも長引く場合は危険信号です。物が2重に見える、目がかすむ、耳鳴りなども症状としては注意しましょう。


いかがだったでしょうか。

日本スポーツ医学会の推奨する「頭部外傷10か条の提言」からの抜粋でした。

ラグビーやアメフトにおいてはこういったリスク管理がかなり徹底されています。

それに比べるとバスケットは頭部外傷の頻度が低いせいか危機意識は高くありません。

しかし、上述の通りコンタクトスポーツである以上、最悪の事態は想定しておく必要があるのではないでしょうか。

頭部外傷が起きた時に、チームでどのように動くのかは予め決めておくことが必要です。

以下に、頭部外傷10か条の作成に携わった谷諭先生の著書を紹介させてください。

コンタクトスポーツに携わる方には必読の内容ではないでしょうか。

長文失礼いたしました。

追記

皆様、Spolink JAPANという専門家集団をご存知ですか?

そのSpolink JAPANから頭部外傷の対応マニュアルが無料で公開されています。

頭部外傷マニュアル

このマニュアルは、実際に現場で起こった頭部外傷に対する処置経験の豊富なスポーツドクターアスレチックトレーナーなど、多くの専門家が話し合い作成したものです。

活用頻度が低いために忘れてしまうかもしれませんが、何度も何度も読んでおくことが大切な準備だと思います。

もちろん私も何度も熟読しました。

是非バスケの現場でも活用し、万が一に備えましょう!

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