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大人のバスケ選手へ!アキレス腱痛のセルフマネジメント

こんにちは。

最近は育成年代の選手向けの記事が多かったので、

今回は週1回〜2回程度バスケをしている、働く大人のバスケ選手に向けて記事を書こうと思います(^^)

これには私も含まれますね…。私の場合は半年に1回の頻度ですが…。

テーマは、アキレス腱の痛みです。

バスケをしていれば一度は経験があるのではないでしょうか。

スポーツをしていて感じるアキレス腱の痛みのほとんどはOver Useによるものです。

つまりスポーツ障害と言われるものですね。

これを無視しながらプレーできるのかと言うと、実際にはできます。

ただ、こういったアキレス腱に何らかの問題を抱えながらプレーしている選手がアキレス腱の断裂をしやすいという報告もあり、この痛みの取扱は要注意です。

働く大人の選手であれば尚更ですよね…。

今回はそんなアキレス腱の痛みについてのセルフマネジメントをお伝えできればと思います(^^)

アキレス腱痛の概要

まずは、なぜアキレス腱が痛くなるのか?という点について簡単に説明させてください。

アキレス腱痛の原因

基本的にスポーツで感じるアキレス腱痛の原因は、腱へ繰り返しかかるストレスが原因です。

ここでのストレスとは、物理的な張力が主なものになります。

この何度も繰り返される張力がアキレス腱に痛みを生じさせているということになります。

ただ、外傷とは異なり、一撃で痛くなるものとは違います。

ほんの少しの損傷が蓄積し、炎症を起こすのです。

こちらの記事も参考にしてみてください。

https://baske-medical-support.com/2018/09/07/%e3%82%b9%e3%83%9d%e3%83%bc%e3%83%84%e5%a4%96%e5%82%b7%ef%bc%9f%e3%82%b9%e3%83%9d%e3%83%bc%e3%83%84%e9%9a%9c%e5%ae%b3%ef%bc%9f/

つまり、バスケによって痛くなるアキレス腱痛は、要はバスケのし過ぎということになります。

もう少し噛み砕くと、バスケによってアキレス腱に負担をかけ過ぎということですね。

ただ、この腱の痛みというのは実はかなり複雑で、「安静」によって治るかと言うと、そうでもない場合があります。

皆さんもバスケ後にアキレス腱に痛みを感じ、次のバスケまで安静にすることでその痛みが消失することはあると思います。

ただ、バスケをするとまた痛い…。

これ、一回治っていると思いますか?

つまり、一回完全に治癒して、またバスケによって痛めていると考えますか?

アキレス腱痛の複雑な病態を少しご紹介します。

実は複雑な病態

そもそも、腱の痛みにはいくつかの種類があります。

  • 腱炎:損傷した腱に炎症が生じて痛む
  • 腱鞘炎:腱を包む腱鞘が損傷し、炎症が生じて痛む
  • 腱症:損傷した腱組織の再生が上手くいかず、異常な血管や神経が生じ、痛む

どの痛みも何らかの損傷が起点としてあることには違いはありませんが、3つ目の腱症だけ毛色が違います。

腱炎腱鞘炎は損傷した組織の炎症による痛みなのですが、腱症は炎症が痛みの原因ではありません

炎症が終わり、腱組織が治癒する過程で何らかの問題が生じ、もともとあるはずのない血管や神経が入り込んでしまうのです。

最近では、この腱症の痛みは、異常に発生した神経自体が原因ではないかとも言われ始めています。

そして、これは安静ではなかなかな治らないと考えられています。

アキレス腱の痛みをどう捉えるか

概要をまとめると以下のとおりです。

  • アキレス腱痛のほとんどは繰り返すストレスが原因である。
  • アキレス腱に加わる張力によって微細な損傷が生じている。
  • 微細な損傷の積み重ねによって炎症を生じる。
  • 炎症が原因で痛むのが腱炎と腱鞘炎である。
  • 腱症による痛みは、炎症が原因ではなく異常に発生した神経が原因である。

まず考えなければならないのは、あなたの感じている痛みが炎症によるものか、神経によるものか、ということです。

答えは出ませんが、炎症が原因であれば、アイシングや安静によって腱自体は良くなるでしょう。

逆に、炎症が原因でない場合、アイシングや安静を保っても治癒はしません

この場合は、腱に適切な張力(ストレス)をかけ正常な腱組織になることを促さなければなりません

そして注意が必要なのは、どちらか100%は無いということです。

おそらく、腱炎と腱鞘炎、腱症がごちゃごちゃになっている痛みの可能性が十分にあるのです。

あなたのアキレス腱にはこういったとても複雑な病態があるということをイメージしてください。

休めば良くなる場合もあれば、休んでもあまり効果がない場合もあります。

そういった意味でアキレス腱痛はしっかりと自らマネジメントする必要があるのです。

やるか、休むか

さて、一旦、腱炎、腱鞘炎、腱症といった難しい分類は置いといて、

非常に重要な問題に入っていきましょう!

つまり、やるのか!?休むのか?!というところですね。

大事なことは、やる、やらないの、自らの基準を設けることです。

どこを基準として休むことにするのか、を決めておくと休む決断もしやすいのではないかと思います。

その基準を、理学療法士としてアドバイスをさせてください(^^)

最終的な決断は皆様にお任せします…。

痛みを指標に判断する

実は、痛みというものは個人で感じ方が違うものですから、明確な基準にするのが難しいです。

ただ、痛みを感じるタイミングなどを指標にするとある程度使える判断材料になると考えています。

例えば、

上図のように、痛みを感じるタイミングによって重症度を考えることができます。

あくまで一つの指標ですが、下に行くに従って、状態は芳しくないと考えてください。

グリーンゾーン

痛みを感じない、または運動後に少し違和感や痛みを感じる(次の日には全く気にならない)程度はそこまで心配することはないでしょう。

運動によってアキレス腱周囲の組織に過剰な負担がかかっていることは間違いないですが、大きな損傷もなく、回復が間に合っている状態であると言えます。

イエローゾーン

運動開始直後、または終盤に痛みや違和感を感じ、それが翌日以降も継続する状態の場合は黄色信号と思ってください。

グリーンの状態が悪化するとこういった状況になってきます。

運動後3日経過しても痛みや違和感が持続する、歩いていても妙な感じがする場合は、状態がレッドに近づいていると思ってください。

レッドゾーン

運動開始前から痛みや違和感があり、運動中も気になる、もちろん運動後も痛い、という場合はレッドゾーンです。

まず、運動前からすでに痛いということが、それなりにマズイということを知ってください。

この状況を腱炎だとすると、負荷によって傷ついた部位が回復する前に、更に同様の負荷によって傷ついているということになります。図で見てみると、

損傷の積み重ねは…

こんな感じです。

イメージですが、非常に恐ろしい状況であると言えます。

ちなみにですが、
私は、日常生活の動作(歩行、階段など)で痛みを感じている選手には競技を控えるように伝えています。

頻度と強度を考える

すでにお気づきかと思いますが、この痛みの指標は運動の「頻度」と「強度」に強く依存します。

つまり、

  • 頻度:月に1回
  • 強度:汗ばむ程度、レクリエーション

では、アキレス腱にかかる負担は少ないであろうと予想することができます。

逆に、

  • 頻度:週に4回
  • 強度:ガチンコバスケットボール

であった場合は負担も大きくなります。

ここで考えてほしいのは、「頻度は少なく、強度も低いのにレッドゾーン」が一番マズイということです。

週に4回、ガチンコバスケでレッドーゾーン」なのであれば、組織の状態としては最悪ではないという考え方もできます。

この「痛み」「頻度・強度」の指標を使って自分の状態を予測してみてください。

実際の組織の状態などは、MRIやエコーなど、専門的な検査をしないとわかりませんが、

こうした「痛みの出るタイミング」や「頻度と強度」といった指標によってある程度、状態の予測はできます。

今のあなたのアキレス腱はどういった状況にありますか?

痛みのマネジメント

以前記事にもしましたが、痛みとは体からのメッセージです。

前提として、バスケットをするにあたっては絶対に無いほうが良いものです。

「痛くてもできる」

「やると痛くなるけど、休めば治まる」

なんとなく大丈夫な気がするかもしれませんが、「痛い」ということは体にとっては非常事態です。

当たり前のことにしてはいけません!

是非、改善(痛みのないバスケ)を目指してマネジメントしていきましょう!

めんどくさくても!

めんどくさくても、アイシングをしよう

概要で述べたように、あなたのアキレス腱の痛みの原因が単純に炎症だけとは限りません。

長期に痛む人は複雑な病態に突入している可能性もあります。

ただ、炎症の可能性がゼロであると言い切ることもできません

今感じている痛みの、8割が複雑な病態による痛みだったとしても、2割は炎症による痛みかもしれません。

現状、炎症に対するゴールデンスタンダードはアイシングです。

めんどくさくても、アイシングをしましょう。

氷でもって冷やしてあげてください。

自宅に帰ってからでも、シャワーを浴びてからでも良いので、

一度しっかりり冷やすことをオススメします。

めんどくさくても、マッサージをしよう

はたして、マッサージがどんな効果を及ぼすのか…?

実は、この点に関しては現在も研究者の方たちが日々データを集め、様々な角度から検証しているところです。

「疲労回復に効果がある or ない」

「筋肉痛を軽減させる or させない」

「可動域の改善を認める or 認めない」

マッサージには様々な効果が報告されていますが、それを否定する報告も沢山あります。

ただ、我々のような準アスリート(こんな言葉ありませんが笑)にとってはそこまで細かいことは重要ではありません。

効くと信じて、好いとこ取りで良いのです

実際に、病院でアキレス腱痛を訴えるの患者さんにマッサージをすると、その場で痛みが取れたり、動きやすくなったりということは非常によく経験します。

めんどくさくてもマッサージしてあげてください。

マッサージの部位

少し気をつけなければならないのはマッサージをする部位です。

アキレス腱の痛む部位は何かしらの損傷や炎症の可能性があるのであまりゴリゴリと揉まないほうが良いです。

まず揉んだり伸ばしたりするのは、患部の上と下です。

自らの手でも、フォームローラーでも構いません。

マッサージの痛みは自分で我慢できる範囲にしておきましょう。

ふくらはぎのストレッチ、足のケアに関しては別記事がありますので、そちらもぜひご覧ください(^^)

https://baske-medical-support.com/2019/02/11/%e3%81%b5%e3%81%8f%e3%82%89%e3%81%af%e3%81%8e%e3%81%ae%e3%82%b9%e3%83%88%e3%83%ac%e3%83%83%e3%83%81%ef%bc%81%e3%81%95%e3%82%89%e3%81%ab%e6%b7%b1%e3%81%8f%e7%90%86%e8%a7%a3%e3%81%99%e3%82%8b%ef%bc%81/
https://baske-medical-support.com/2018/08/15/%e8%b6%b3%e3%81%ae%e8%ab%b8%e5%95%8f%e9%a1%8c%e3%81%ab%e5%8a%b9%e3%81%8f%ef%bc%81%ef%bc%9f%e3%83%90%e3%82%b9%e3%82%b1%e3%83%83%e3%83%88%e3%81%ae%e3%83%95%e3%83%83%e3%83%88%e3%82%b1%e3%82%a2/

めんどくさくても筋トレしよう

痛いのに筋トレ?!

と感じる方もいらっしゃるかとは思いますが、もちろん痛みに耐えながら筋トレをしろと言っているわけではありません。

ただ、アキレス腱痛の治療として、アキレス腱に負荷をかけるエクササイズには除痛の効果があることが実証されています。

いわゆるカーフレイズのような、かかとを持ち上げたり、降ろしたりするようなものです。

冒頭で述べた複雑な病態(腱症)になっていれば、尚更こういった負荷をかけることが重要であるとされています。

筋トレでマネジメント

まず、運動後に生じた痛みがあるうちはやらないようにしましょう。

専門家の指導がない場合は、必ず、痛みが引いてから行うようにしてください。

痛みや状態に応じて使える、筋トレの負荷調整の考え方をお伝えします。

右に行くほどアキレス腱にかかる負荷は大きい

このように単純なカーフレイズでも、姿勢によってアキレス腱にかかる負荷を調節することができます。

「負荷かけたいなら、バスケすればいいじゃん?」

と思う方もいらっしゃるかと思いますが、バスケをしてしまうとどれくらいの負荷がアキレス腱にかかったのかが分からなくなります。

これではマネジメントにはなりません。

なので、こういった筋トレで回数セット数など具体的にどれくらい負荷をかけたのかを明確にしていきましょう。

痛みや違和感なく負荷のレベルを上げていくことができれば、それだけ状態も改善してきているということです。

これも自分の状態を推し量る一つの指標になるかもしれませんね。

めんどくさくても実践することで、あなたのアキレス腱のコンディションは上がっていくはずです。

めんどくさくても湿布をはろう

皆さんは湿布好きですか?

私はとても好きです。スースーして気持ちがいいですよね。匂いも好きです…。

実は、湿布にも色々と種類があるのですが、中には消炎鎮痛といって炎症を治めてくれる成分を含んだものがあります。

逆にに言うと、そういった成分が含まれない、消炎鎮痛を目的としていない湿布もあります。

アキレス腱痛の概要で述べたとおり、この痛みには炎症が関与している可能性が十分にあります。

なので、消炎鎮痛成分のある湿布を貼ってみて損はありません

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)

何やら急に難しい言葉が出てきましたが、これが消炎鎮痛に有効であるとされている成分です。

湿布を購入する前に、このNSAIDsの成分を含んでいるかをチェックしましょう。

成分にもいくつか種類はあるのですが、副作用等を気にしながら、分からなければ必ず薬剤師に聞いてから購入することをオススメします。

市販の湿布に含まれているNSAIDsを一部紹介いたします。

  • ジクロフェナク
  • フェルビナク
  • インドメタシン
  • ロキソプロフェンナトリウム

現在、勉強しているところではあるのですが、湿布にも炎症を抑えることを目的としたものと、血流を良くすることを目的としたものとがあるようで、購入、使用には注意が必要です。

これに関してはまた別記事で書かせていただこうと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。

アキレス腱痛のマネジメントは我々のような大人の選手にはとても重要です。

痛いのが当たり前になっている選手も多くいるとは思いますが、それは良いことではありません。

自分の状態をしっかりとマネジメントしながら、楽しいバスケを続けましょう!

長文失礼いたしました。

長文失礼しました。

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