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前十字靭帯損傷からバスケ選手を守る! Knee In Toe Out の基礎知識

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よく聞く「Knee in Toe out」ってなんですか?

バスラボ

膝が内に入り、つま先が外に向く、という姿勢の呼び方ですね。
ケガに繋がりやすい危ない姿勢とされたことで、一般的になりました。
詳しく解説していきます!

こんにちは!BMSL(@Basketball_MSL)です

今回のテーマは「Knee In Toe Out 」です。

誰もが一度は聞いたことがあるフレーズではないでしょうか(^^)?

最近は、指導者の方や、選手、保護者の方までもが、

「膝が内に入っているのは良くない!」ということを知っている印象を受けます。

バスケットボール協会の力もあってか、この考えは随分浸透したように感じます。

ただ、実際にKnee In Toe Outしてしまう選手にどういった対策をするか?ということに関しては「???」という方が多いのかなと思います。

今回は基礎知識として、なぜKnee In Toe Outが生じるのか?というところを書いていこうと思います。

メカニズムを知れば、予防法がわかります

目次

Knee in Toe out の機能解剖学

Knee in Toe out を知るためには、下肢の機能解剖学を簡単に理解する必要があります。

まず、下肢とは大きく分けて3つのコンポーネントに分かれていて、

上からモモの部分(大腿骨)、スネの部分(脛骨)、足の部分というコンポーネントがあります。

大事なことは、その間に関節が存在するということ。

骨盤と大腿骨をつなぐのが股関節、大腿骨と脛骨をつなぐのが膝関節、脛骨と足部をつなぐのが足関節です。

バスケ 下肢の模式図

下肢の運動は、この3つの関節によって起こります

つまり、どのような動きも、この3つの関節の動きが連動することで達成されているということです。

もちろんKnee In Toe Outもそうです。

ふむふむ

3関節の連動

さて、もう少しイメージをもっていただくために、単純な運動でこの3関節の連動をみてみましょう。

バスケ 3関節の連動

まずはシンプルに中腰になったときの図です。

ここで大事なことは、股関節、膝関節、足関節が、それぞれ少し曲がることで中腰が達成されているということです。

つまり、単純な中腰の姿勢でさえも、3関節の連動によって可能になっているのです。

これを解剖学的な用語を使って表現すると、股関節の屈曲膝関節の屈曲足関節の背屈となります。

バスラボ

関節運動の呼び方についてはこちらでマスターできますよ↓↓

Knee In Toe Out

それではKnee in Toe out はどうなっているのか、同じように見てみましょう。

バスケ Knee in Toe out

真横から見れば、中腰と同じですね。股関節の屈曲膝関節の屈曲足関節の背屈が生じています。

ただ、前から見るとそう単純でないことがわかります。

先ほどとは異なり、脚が内側にくの字になっており、

いわゆる「膝が内に入っている!!」状態となっています。

これを用語を使って説明すると、

股関節は屈曲・内転・内旋、膝関節は屈曲と大腿骨に対して外旋、足関節は背屈回内ということになります。

バスラボ

かなり複雑ですね。

先程の中腰とは打って変わって、それぞれの関節に妙な“ねじれ”が生じているのがわかると思います。

簡単に言うと、Knee In Toe Outとは純粋な下肢の屈伸ではなく、3関節にねじれ(回旋)が加わっている中腰のことなのです。

Knee in Toe outには“ねじれ”が加わっている

Knee in Toe outは3関節の連動で作られるものなのか!

Knee in Toe out は結果であって原因ではない

さて、「Knee In Toe Out」、いわゆる「膝が内に入る」という現象が、膝関節だけの問題ではないということが何となくイメージできましたでしょうか。

3関節は直接つながっているので、膝だけが内に入ることはありません。

必ず上下の関節が連動しているのです。

つまり、Knee In Toe Out3関節が連動した結果で、それぞれの関節がKnee In Toe Outを作り出しているということなのです。

つまり、
「膝を内に入れるな」と口で言ってもあまり意味ない…?

バスラボ

そうですね…。
膝が内に入る原因が、足首や股関節にある場合もあるので、それだけで修正するのは難しいでしょう。

Knee In Toe Outの修正

理学療法士として働いている人間の経験から言うと、Knee In Toe Outは言葉の指導だけでは、まず修正できません

なぜかというと、Knee In Toe Outしてしまう選手は、その多くが股関節足関節根本的な硬さや弱さが存在するからです。

こういった選手は、言葉の指導でその場では修正できたとしても、実際バスケットの動きになるとほぼ間違いなくもとに戻ってしまいます。

それでは意味ないな…

なので、こういった選手には予防プログラムを徹底させ、Knee In Toe Outの要素を根本から改善し、原因を解決する必要があるのです。

毎度毎度、Knee In Toe Outを指摘してあげることも大変重要なことですが、

予防プログラムを提示して自宅でやってもらう、あるいは、チームで行う、など根本の解決に目を向けてあげることも重要であると思います。

下にKnee In Toe Outを予防するための股関節のエクササイズを書いた記事を載せておきますので、是非参考にしてください。

おわりに


いかがだったでしょうか。

「Knee In Toe Out」、「膝が内に入る」を少し掘り下げられましたでしょうか。

重要なことは3関節の要素をしっかり考えることです。

股関節、膝関節、足関節の問題点(筋力が弱い、関節が硬い)をそれぞれ解決しなければ、Knee in Toe outを防ぐことはできません。

よくあるのは、股関節が硬い+大殿筋(お尻の筋肉)が弱いことで、膝が内に入りやすくなっているパターンです。

特に女性の選手は早期に発見、解決をお願い致します!

長文失礼いたしました。

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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