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その膝痛、本当に“成長痛”ですか?【スポーツ障害との違い】

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お医者さんに成長痛って言われたけど…
どうすればいいんだ。

バスラボ

実は、多くの成長痛は「スポーツ障害」であることが多いです。
正しい知識を身につけ、正しい対応ができるようになりましょう!

こんにちは!BMSL(@Basketball_MSLです。

今回のテーマは、「成長痛」についてです。

皆様は、成長痛をご存知でしょうか?

聞いたことはあると思いますし、それなりに知っている痛みであるかと思います。

皆さんのチームにも、何人かいるのではないでしょうか?

では、成長痛って、一体どんなものなのでしょうか?

今抱えている諸々の痛み、本当にそれは成長痛ですか?

もしかしたら、スポーツ障害かもしれません。

今回は、そんな成長痛について掘り下げていこうと思います!

新しくスポーツに関わりたいという選手をもつ保護者の方にも是非チェックしてほしい内容です。

  • 本記事の筆者
BMSL管理人について
目次

成長痛ってなに?

まず、成長痛とはどんな痛みでしょう。

よくミニバスの練習に伺うと、指導者や保護者から相談される痛みでもあります。

運動中や運動後のかかとの痛みとして相談を受けることが多いです。

実際に話を聞いてみると、

「接骨院・病院で成長痛と言われたので、休んでいる・軽くやっている。」

といったことが多く、皆どこかの専門家にそう言われたと話します。

うんうん

なかには、「もう何ヶ月も休んでいる」という選手がいることもあり、保護者から相談が寄せられることもあります。

一般的な認識としての成長痛は、

成長痛=身長が伸びている子どもがなるもの

といった感じでしょうか。

多くの選手や保護者の方は、「休めば治る」「仕方がないもの」「スポーツをしている子供なら全員がなるもの」といったイメージをもっているようです。

成長痛なんだから、背が伸びているうちは仕方ないのでは?

しかし、実はこれ、間違った認識です

成長痛は休めば治るものでも、仕方がないものでもありません。

正しい知識と対応で、「成長痛だから」で片付けないようにしましょう!

成長痛の定義

みなさんは成長痛の定義をご存知ですか?

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ちなみにですが、
成長痛は正式な病名ではありません。

つまり、成長痛とはアダ名みたいなもので、わかりやすいために一般的に広がったものになります。

実は、真の成長痛は、皆様の考えるものとはかなり違ったものであったりします。

成長痛の正式な名称は一過性下肢痛といわれ、その定義としては、

「子どもの訴える一過性の下肢痛で、日常生活に問題なく器質的にも形態的にも異常が認められないもの。」

とされています(正確には、こうしようという取り組みがなされています)。

診断基準は、

一過性下肢痛の診断基準
  • 痛みは8時間以上持続しない
  • 来院時には痛くない
  • 圧痛、腫脹などの異常所見なし
  • X線検査(レントゲン)で異常を認めない   など

とされています。

さらに、診断基準にはのっていませんが、「痛いのは午後遅くから夕方」、「両側性の痛み」であるということも診断において重要なポイントとなっています。

簡単に言うと、

病院に来たときには痛くなく

腫れもなく、

レントゲンでも問題なく、

押しても引いても痛くない。

けれども、夕方に子どもが訴える痛み。

が、成長痛(一過性下肢痛)なのです。

成長期に起きるスポーツ障害

いかがですか?

一過性下肢痛は専門家からしても、なんだかよくわからない痛みなのです。

診断基準から考えると、

皆様がイメージする代表的な成長痛の一つであるだろうオスグッド・シュラッター病」は、正式には成長痛には当てはまらないということになります。

バスラボ

オスグッドは押したら痛いですし、レントゲンで骨の形の異常がありますよね。

さらに、運動中や運動後に痛いというはっきりわかる原因があります

つまりオスグッド=成長痛(一過性下肢痛)ではないということなのです。

少し複雑ですが、

成長期に起こりやすいスポーツ障害」がいつの間にか「成長痛」として一般的に浸透してしまったのです。

そしてその名前のインパクトから、スポーツをしている子どもがなるのは仕方がないものとして広がったのではないかと個人的には思っています。

育成年代の子どもたちが練習中や練習後に訴える痛みのほとんどは、正式には成長痛ではありません

これがいわゆるスポーツ障害というものです。

ちなみに

子どもに発症するスポーツ障害には正式な名称があり、そのほとんどが「骨端軟骨障害」というものです。

有名なオスグッド・シュラッター病も、脛骨(スネの骨)の骨端軟骨障害なのです。

まとめ:スポーツ障害にはスポーツ障害の対応を

少し意外だったのではないでしょうか。

運動している子どもに生じる痛みのほとんどはスポーツ障害であり、骨端軟骨障害であると思われます

「接骨院の先生に成長痛だと言われたので休ませています」

では、どこまで休ませますか?運動全部中止?いつまで?湿布と電気治療で良くなるでしょうか。

成長痛と言われたとしても、症状がスポーツ障害なのであれば、スポーツ障害の対応をしなければなりません。

最も重要なことは、子どもの訴える痛みを大人が正しい知識をもって分類し、対応することです。

バスケをしていて痛いのであれば、ほぼ間違いなくスポーツ障害でしょう。

スポーツ障害の場合、ただ痛みが引くまで安静にしていることが良いとは限りません。

今一度、お子さんの症状について聞いてみてほしいと思います。

気になることがあれば、お気軽にお問い合わせ下さい。

なにか力になれるかもしれません(^^)

おわりに

子どもの時間はとても尊いものです。大切にしてあげたいと思っています。

子どものスポーツ障害の多くは予後の良いものです。

ただ、だからといって休んで痛みが引くまで待つ、痛かったらまた休む、の繰り返しで良いことはありません。

その年代でしか身につかない身体機能がありますし、味わえない気持ちがあると思います。

一緒に痛みのない、楽しいバスケを目指しましょう。

長文失礼いたしました。

*追記(2020/5/16)

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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