こんにちは。
先日(2018/12/22-23)、日本バスケットボール学会という学会に参加し、
「シュートフォームに関する一考察 ~機能解剖学的視点から~」という題で口頭発表してきました。
今回はその報告と学会に参加した感想などを簡単に書いていこうと思います(^^)
でも、現場で指導されている方や選手、保護者の方には学会といってもピンとこないですよね…。
なので、まず学会の基本的なことから書いていきたいと思います(^^)
学会ってなに?
学会という言葉は意外とよく聞くと思います。TVニュースでも気をつけていると一日に1回は使われている言葉であると思います。(たぶん…)
ただ、その学会とは一体何なのでしょうか。
学会(がっかい)とは、学問や研究の従事者らが、自己の研究成果を公開発表し、その科学的妥当性をオープンな場で検討論議する場である。また同時に、査読、研究発表会、講演会、学会誌、学術論文誌などの研究成果の発表の場を提供する業務や、研究者同士の交流などの役目も果たす機関でもある。
wikipedia
調べてみるとこんな感じ。
つまりその道に詳しい人達が集まり、発表したり議論したりしながら、あれこれと話し合う場であるということです。
なので、
例えば、日本整形外科学会では整形外科の医師やそれにまつわる職種の方々が集まり、
日本英語学会では英語に関わる方々が集まるというわけです。
では、今回私が参加した日本バスケットボール学会とはどのような学会なのでしょうか。
そもそもこんな学会があることを知っていましたか?
日本バスケットボール学会(JSBS)とは
日本バスケットボール学会は、その名の通り、日本のバスケットに関する学会です。
その活動としては、学会大会の開催と学会誌の刊行といういわゆる普通の学会が行っている活動を行っている学会ですが、その扉は大きく開かれているという印象があります。
こちらをご覧ください。
バスケットボールには競技という実践の場があるわけですから、実践に資する研究が行われる場でなければならないことは言うまでもありません。その意味で研究と実践の密接なつながりがなければなりません。これはバスケットボール学会における大前提です。研究者の単なる交流の場ではなく、実践に従事する指導者や選手、企業や自治体、愛好家などの「なんであれバスケットボールに関連することを探求する」人達が一体となり「競技力向上と普及」に資する「有益な情報の交換」や「知の蓄積」などを目指ししていくことが必要不可欠です。
日本バスケットボール学会 学会概要より
つまり、日本バスケットボール学会は研究者の単なる交流の場ではなく、指導者、選手、そして愛好家が有益な情報交換を行える場であるということです。
…愛好家?!
これには私もびっくりしました。
現在私は間違いなく愛好家ですから、これを読んで「参加していいんじゃん!」となったのです。
学会発表ってなに
さて、では私が学会で行ってきた学会発表とは何なのでしょうか。
これは、簡単に言うと、自分が不思議に思ったことを調べて、その結果どうだったかを学会の参加者の前で発表することです。
発表する以上、聞き手をより納得させる必要がありますので、
なんで不思議に思ったのか、どうやって調べたのか、どんな数値をとったのか、その方法は正しいのか、など良い発表ほどこういった部分の質が高くなります。
学会発表は発表者にとってステータスとなることがあり、多くの学会に発表することで自分の研究の意義や能力などを知ってもらう機会としている人もいます。
特に研究者は研究を仕事にしている人ですので、学会で発表するのは至極当然のことなのです。
発表方法
発表方法は2つの基本的な形式があり、口頭発表とポスター発表があります。
口頭発表はイメージ通り、壇上でプロジェクター等を使用しマイクを持ってしゃべる発表形式です。
大きな会場だと何百人もの前でしゃべることになるので大変緊張しますが、それだけの影響力やインパクトがあり、注目度はかなり高くなると言えるでしょう。
ただ、やはり発表者との距離があり、質疑応答などにおいて少し不利な印象はあります。
それに対し、ポスター発表は自分の言いたいことを大きなポスターにまとめて発表する形式です。
発表後に自由に意見交換ができる時間があるのが魅力で、名刺交換などがバンバンされたりします。
ちなみに私は他の学会も含め、どちらの方法も行ったことがありますが、口頭発表のほうが発表時間も長く、言いたいことが言えるのでなんとなく好きです。
ポスターは作成に時間がかかるのが…。
第五回JSBSに参加した感想
やっと感想にたどり着きました。
ザックリと第5回学会に参加した感想を言うと、
「難しい…」
です。
私は学会HPの学会概要などをみていたので、研究者、指導者、選手、そして愛好家が集まり話し合う場であると想像していました。
つまり、研究者は指導者や選手、愛好家など研究に関しては素人の現場の方々に向けて日々の研究を発表し、
現場の方々は、現場の悩みを研究者にぶつけるという会かと思っていたのです。
もちろん私の発表も指導者や選手がわかるように専門用語を少なくし作成していました。
しかし、行ってみると何やら緊張感のある雰囲気…。
というかパッと見で選手や指導者がほとんどいないことがわかる…。
発表内容に関して
学会では内容に関してプログラムなどから事前に見れることが多いです。
本学会も題名を見ると面白そうなものばかり(^^)!
抄読(簡単な発表内容の紹介)を読むと少々難しく書いてありますが、どのような発表になるのだろうと楽しみにしていました。
ただ、残念がら発表も難しかった…。
指導者や選手、愛好家が参加していることを想定しているとは思えない話し方でした。
そもそも、専門用語が多く研究者が研究者に向けて話しているんだろうな−という感じ。
もちろん、中には噛み砕いてわかりやすく説明してくださる方もいらっしゃいましたが…。
私は大学の卒業研究で統計などについてほんの少しかじっていますので、わかることもありましたが、
うーん…どうなんでしょう。
T検定、カイ二乗検定、散布図、相関、有意に、などなど専門用語の連続…。
今回は指導者の方や選手の方が少なかったからこうしたのかもしれませんが、これではたとえ良い研究でも現場に還元されることはないでしょう。
否定できるほど私が本学会を理解していないので、あれなのですが、学会概要の文章からすると少しズレている感じは否めなかったです。
JSBSへのお願い
これを踏まえて、JSBSにお願いがあります。
私、正会員でお金払ってますし、登壇もしたので怒らないで聞いていただけると嬉しいです…。
実は私、知り合いの学生選手に「時間があったら学会においで」なんて言ってしまっております。
それは学会概要に、選手・指導者でも競技力向上に資する有益な情報交換が行えることを目指す、と書いてあったからです。
Twitterでもこのような学会があると発信してしまっています。
恩師にも声掛けなくてよかった…。
間違いなく、今回のようなスタイルでは一般的な指導者、選手は完全に蚊帳の外になるでしょう。
もちろん、小学生や中学生までもが理解できるものにしろとは言いませんが、ある程度一般の方が理解できるものを提供できるようにしてほしいです。
そうしなければ、JSBSの目指す、概要にあるような形にはまずならないでしょう。
もし今回のスタイルで今後もいくのであれば、学会概要は書き直すべきかと思います。
これでは興味を持って参加した一般的な指導者や選手に有益な情報は提供できないからです。
よろしくお願いいたしますm(_ _)m
いかがだったでしょうか。
学会とはどんなものなのか?今回のJSBSはどんな感じだったのか?を書いてみました。
最後はやや否定的になってしまいましたが、これは仕方ないです。
だって学会概要に書いてあることとかなり違うんですもの。
とはいえJSBSはまだ5回目の学会。
私の所属する日本理学療法士協会が開催する学会が50回を超えていることを考えると、まだまだこれから形ができていくのでしょう。
規模もどんどん大きくなって、そうすると指導者向けブースや、選手向けブース、研究者向けブースなどが設けられるようになるかもしれません。
こんな若輩者が偉そうに申し訳ありませんでした。
BMSLは次学会も何か発表できるように、独自の分析、研究を続けます(^^)
もちろん指導者・選手に還元できるものを、です。
長文失礼いたしました。
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