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トレーニング 有酸素と無酸素は両立できるのか?!

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こんにちは。

今回のテーマは「トレーニング 有酸素と無酸素は両立できるのか」です。

有酸素機構を鍛えたければ長距離走などを行う必要がありますし、無酸素機構を鍛えたければ短距離や強度の強い短時間の運動をする必要があります。

しかし、どっちも欲しい…!

とくにバスケの場合は、ジャンプや短距離ダッシュの能力も上げたいし、1試合走り続けられる心肺機能も欲しいですよね。

はたして、そんなことできるのでしょうか。

 

目次

トレーニングによる身体の変化

まずは、有酸素トレーニング、無酸素トレーニングによって身体にはどのような変化が起こるのかを簡単にみていきます。

これが両立が可能なのかを考えるための予備知識となります。

有酸素トレーニングによる身体の変化

筋肉に起こる変化

有酸素系のトレーニングによって起こる筋肉の変化によって、同じ強度の運動は楽に行えるようになります。

筋肉には有酸素に有利なタイプⅠという線維と、無酸素に有利なタイプⅡb、そしてその間のタイプⅡaという線維があります。

有酸素系トレーニングはこのタイプⅠ線維が最も得意な運動ですので、例えば長距離を走るような運動がトレーニングとして指示されると身体は得意な筋線維にこの運動を任せます。

つまり、わざわざ不得意なタイプⅡ線維を使わずに、タイプⅠ線維ばかりを使うということです。

そうなると、タイプⅠ線維はさらに強くなり、より有酸素運動に有利な筋肉を形成していきます。

並行して有酸素運動に不利なタイプⅡbは使用頻度が減少するため、細く小さくなっていくと言われています。

こうなると、身体中の筋肉の割合がタイプⅠに偏り始め、結果、有酸素に有利な身体が形成されます。

ちなみに、タイプⅠ線維は特徴として筋肉内グリコーゲンの使用を最小限に抑えられ、
脂肪を上手に使用できるのでエネルギー効率よく長時間の運動に耐えられるのです。

心臓血管に起こる変化

有酸素トレーニングによって心臓や血管にも変化が生じます。

簡単に言うと、酸素を必要とする組織に送るために、血流をより多く効率的に送れるようになるという変化です。

具体的には、心臓では血液を送り出す量が増加し、それにより運動中も心拍数を少なく抑えられるようになります。

また、組織へ血液を多く届けるために毛細血管も増加します。

これらの変化により、トレーニングされた人は運動中に「心臓がバクバクで苦しい!」ということなく、ゆったりと血液を全身に届けることができるようになるのです。

 

無酸素性トレーニングによる身体の変化

筋肉に起こる変化

ここでは、有酸素トレーニングでも生じた変化がタイプⅡb線維に生じます。

つまり、タイプⅡbの線維は無酸素運動が得意であり、そういった運動頻度が多ければ活躍する頻度も増加します。

それにより全身の筋肉はタイプⅡbに偏り始め、無酸素運動に有利な身体が形成されるのです。

さらに無酸素性トレーニングによってかかる筋線維へのストレスは、それに耐えるために筋線維の直径を増大させます。

そのため、無酸素性のトレーニングを積んだ人は、有酸素トレーニングを積んだ人よりも筋肉が大きくムキムキに見えるのです。

ちなみに、選手の筋肥大の可能性は、生まれ持ったタイプⅠとⅡの割合によって最終的には決定されるらしいです。
つまりムキムキな人はもともとムキムキになれる遺伝子であったということですかね。

神経に起こる変化

無酸素性トレーニングにおいて重要な変化として神経の変化があります。

筋肉が収縮するには神経からの「動け」という司令が必要です。

神経が「動け」と筋肉に司令を出した時に筋肉内の線維が10本中4本しか収縮しなかったとしましょう。

これは実際に身体ではよくあることだそうで、4/10しか働いていないのであればもちろん筋力は発揮できませんし、その結果パフォーマンスも低下します。

それに対し、無酸素性トレーニングを行うことで、神経の「動け」という司令に対し10本中9本が働くようになります。

これは、無酸素性トレーニングが短時間で高強度の筋力発揮を求めるトレーニングだからこそ起こる変化です。

脚には1本の神経で100本の筋線維を支配している部位もあります。

この線維が一気にグッと力を入れてくれればパフォーマンスは上がるでしょう。

ちなみに、トレーニングされてない人は最大努力下でも7割ほどの線維しか頑張っていないそうです。

これがトレーニングによって大幅に改善するということが研究で示されています。

2つのトレーニングの両立性

これまでみてきたように、それぞれのトレーニングは別々の変化を身体に起こします

とくに、筋肉であればタイプの偏りが生じてしまいます

なので、マラソンで金メダル、100mでも金メダルというような両極の両立は不可能であるといっても良いでしょう。

これまでそういった人間が出てきていないことが、ある意味その証明となるのではないでしょうか。

ただ、その中間では両立は可能であるというデータはあります。

多くの研究によって言われていることは、有酸素トレーニングは無酸素系の能力(スプリント、ジャンプなど)にとっては不利な影響を及ぼすこと、また、その逆(無酸素トレーニングが有酸素系能力に及ぼす影響)は良い影響もあるということです。

つまり、極論で言うと、

「100m選手にとって長距離の練習をすることはあまり良くないが、マラソン選手にとってはスプリントトレーニングは良い影響を及ぼす可能性もある」

ということです。

 


ここまで2つのトレーニングについて考えてきました。

とてもおもしろいですよね。やはり人間の体というものはすごい。

有酸素トレーニングと無酸素トレーニングの奥深さがなんとなくわかってきたところで、問題です

「バスケットは有酸素系の競技か、無酸素系の競技か」

次回答え合わせをします。

ここまでくると、どのようなトレーニングが必要なのかイメージがついてくると思います。

長文失礼いたしました。

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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バスケ向き?インターバルトレーニング その② – Basketball – Medical Support Lab -       へ返信する コメントをキャンセル

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