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シュート分析! 体幹に注目してみよう!

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こんにちは。

BMSL(@Basketball_MSLです!

BMSLでは、新しいシュート理論の構築を目指し、シュートフォームの分析を行っています。

今回は、以前高校の練習に伺った時に撮影させていただいたシュート動画からの分析です。

今回は「体幹の傾き」に視点を絞って見ていこうと思います。

シュート以外の動作でもそうですが、体幹は比較的焦点を当てやすく、選手の特徴が出るので分析すると面白いです。

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目次

今回の撮影環境

「どんなふうに撮影しているの?」

と疑問に思う方もいるかと思いますので、説明をしておきます。

特殊な器具など全く必要ありません。

撮影は体育館にて行いました。

一般的なデジカメで、対面シュートを後方から撮影しています。

リングからの距離は、フリースローライン、3Pラインの2箇所で行いました。

今回分析に使わせていいただいたのは3Pシュートの方です。

シュート動画を見てみよう

では、実際の動画を見てみましょう。

動画には2人の選手をピックアップして編集しております。

この2人を選んだ理由は体幹の使い方に特徴があったからです。

ぜひ見てみて下さい。

いかがでしょうか。

今回私が注目した部分がわかりますでしょうか。

今回注目した部分は「体幹の傾き」です。

この二人の選手では、「体幹の傾き」に特徴があります。

シーンを切り取ってみてみましょう!

体幹の傾き

二人を並べてみると一目瞭然です。

このシーンは両側の足が地面から離れた瞬間です。

Aの選手は体幹が地面に対して傾いています。

それに対しBの選手はほぼ垂直です。

もう少し詳しく見ていきましょう。

セットジャンプ直後リリース着地の4シーンを切り出してみました。

選手A

セット時に体幹は約25°の傾きがあります。

その後、傾きの角度は着地に向けて徐々に角度が浅くなる(垂直に近づく)ようです。

ただ、ジャンプ直後からリリースにおいて体幹は傾いたままであることがわかります。

選手B

Bの選手もセット時に体幹は傾いていますが、傾斜角度は10°以下と小さいです。

その後のジャンプ直後リリースにおいて体幹は垂直の状態であり、ここがAの選手と異なる点かと思います。

まずは、どちらの選手もセット時に体幹が傾いているということに注目してみます。

「体幹の傾き」が意味するもの

まず、なぜセット時の傾きが生じるかについてです。

実は、ボールを受けた直後からセットの段階において、「体幹が傾く」ことは正常なことです。

他の選手の同シーンを集めてみました。

どの選手でもこういった環境(対面シュート)であれば体幹は傾きます。

それは、このシュートシチュエーションが減速動作を伴っているからです。

ボールに向かってミートし、シュートするためにはストップ動作が必須となりますよね。

このストップに向けた減速動作が、ボールを受けた直後(正確にはもう少し前の段階)から始まっているので、体幹は進行方向とは逆方向に傾くのです。

なので図のように、それぞれ傾斜角度に差はあれど、セット時には体幹が傾いていることが多いのです。

シャトルランなどの切り返し時に体幹が垂直な選手はいないと思います。

これも 減速動作→ストップ・切り返し→加速動作 という動きが必要となるためです。

ただ、この角度の大きさが何やらシュートにおいて重要な身体の使い方に繋がっていそうなのです。

シュートと体幹の傾き

次は、シュートにおいて「体幹の傾き」がどの様に影響するかを考えてみます。

イメージしてみて下さい。

私達はリングに向けてボールを真っ直ぐ飛ばしたいはずです。

それを実現するためにうまく体を使わなければならないのですが、そのためには腕、肩がついている体幹は地面に対して傾いている方が良いのか、垂直のほうが良いのか。

もちろん体幹は垂直のほうが良いです。

以前も記事にしましたが、シュートとは真っ直ぐ投げるだけでなく、垂直方向の力を利用したループが必要となります。

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この力をボールに伝えるために、体幹が傾いていては非効率的です。

つまり、シュートにおいて「体幹の傾き」は成功率に大きく関与しているはずです。

もっというと、「ジャンプ直後−リリースにておいて体幹が傾いている選手は、わざわざ難しい姿勢でシュートをうっている」ということが言えそうです。

フリースローやノーマークの3Pシュートなどにおいて、体幹を傾ける選手がいないことが、これを証明する1つの手がかりとなるのではないでしょうか。

セットの時にどれだけ体幹を垂直に近づけられるか

これまで、「減速動作において進行方向とは逆方向に身体が傾くこと」、「シュートにおいて体幹は垂直にある方が理想的なこと」を実際の動画の分析をもとに書いてきました。

これらの2つのことを踏まえて、シュートに関して言えることがあります。

それは、「セットの時にどれだけ体幹を垂直に近づけられるか」がシュートにおいて非常に重要であるということです。

多くの選手を見ていると、セット時に体幹が大きく傾いている選手はそのままリリースまで体幹が傾いている事が多いです。

これはつまりシュートにとって不利な姿勢であると言えます。

それに対し、セット時に体幹の傾きを最小限に抑えられる選手(セット時に体幹が垂直に近い姿勢をとれる選手)はリリース時に体幹を垂直に起こすことができます。

これはシュートにとって理にかなった身体の使い方ができているということでしょう。

AとBの選手の差はなにか

シュートにおいてAとBの選手どちらが効率的な身体の使い方をしているかは理解していただけたと思います。

つまり、Bの選手のほうがシュートが決まりやすい身体の使い方です。

とはいっても、この二人の選手に身体能力(走力、筋力など)として大きな違いがあるわけではありません。

ではどういった差がこの身体の使い方の違いにつながるのでしょうか。

この差もまた詳しく記事にしようと思いますので、今回は簡単に見ていくことにします。

ストップの位置

体幹の傾きと減速動作には関係があるとはすでに紹介しました。

ストップの位置という書き方をしましたが、要はどこで最も減速させるかということです。

Aの選手はシュート位置で最も減速し、セットします。

それに対しBの選手はセットの前の位置にて最も減速します。

セットの前でしっかりと減速できていることで、セットの時に余裕を持って体幹を垂直に起こしておけるということです。

体幹を起こすための「タメ」

ストップ位置の問題と深い関係がありそうな部分なのですが、多くのトップレベルのシューターには、セットの直前に「タメ」があります。

この「タメ」とは、前の動作による身体の傾きをシュートのために修正する時間のことです。

つまり、トップレベルのシューターはできるだけ体幹を垂直に起こした状態で、シュートに入っていくことを自然と行っているということでしょう。

今後また記事にしたいと思いますので楽しみにしていて下さい(^^)!


いかがだったでしょうか。

高校生のシュート分析をしてみました。

それぞれに個性があるのですが、シュートにとって必要な身体の使い方には共通点があります。

そこから逸脱している場合は、一言二言アドバイスできるような理論があると良いですよね。

シュート分析はとても面白いので是非やってみてほしいです。

お手伝いもしますので、お気軽にお問い合わせ下さい(^^)

長文失礼いたしました。

 

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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