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数値にしない無責任!? バスケチームの隠れた問題点

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こんにちは。

バスケ競技者専用のスポーツテスト公開から、身体能力の数値化に関する記事を書いています。

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テスト資料も少しずつ販売数を伸ばしています!

全国にこういった意識を持つ指導者やバスケ関係者の方がいらっしゃることを嬉しく、また、誇りに思います!

もしかすると、あなたのライバルチームも取り入れているかもしれませんよ…!

さて、今回はこんな内容で書いていこうと思います。

目次

最近の練習トレンド

最近は、とりあえず足腰鍛える、とりあえず走り込み、腹筋背筋!といった練習はかなり減ってきていますよね。

以前よりバスケットで活躍するためのメニューが組まれるようになったと思います。

時間短縮の流れもあり、より練習が洗練されてきたのではないでしょうか。

身体の土台作り

バスケットで活躍するためには、バスケをするための身体を作らなければならない、という意識が指導者の間で広がってきています。

障害予防の意識も含めて、バスケの練習とは別枠で様々なエクササイズが取り入れられているのではないでしょうか。

例えば、こんな感じ。BMSLでもいくつか提案しています。

体幹や股関節周りの筋肉トレーニング、ストレッチがバスケットにおいて良い影響を与えるということが浸透してきているからでしょう。

非常に良い傾向だと思います。

身体の使い方を教える?

そして、最近よく耳にするのが「身体の使い方」という言葉です。

ようは、先程の土台作りで得た関節の可動域や筋力を、バスケのために上手く使うといった概念です。

最近の指導者はこの「身体の使い方」まで指導が及ぶ方も多くいるように思います。

よくあるのが、「ケツの使い方」ではないでしょうか。

ケツの使い方の改善が、競技特異的なドライブやシュート動作の改善につながるというものが最近の主流かなと思います。

ここで皆さんに知ってほしいことは、こういった身体の使い方が上手くなると、

スポーツの基本動作(スプリント、ジャンプ、サイドステップなど)の改善としても身体に変化が現れているということです。

「身体の使い方」が改善されるということは、そういうことなのです。

日々変化している身体

身体の土台作りから、使い方まで、最近では様々な練習が取り入れられているように思います。

単純にドリブル練習やシュート練習、走り込み、筋トレ、といったようにそれぞれのメニューが孤立することも見直され始め、「バスケのための」というところに意識が向くようになったのではないでしょうか。

さて、本題はここからです。

このようにして、指導者方々は日々の練習を通じて選手の身体に変化を促しているわけですが、

果たしてそれが、先程の基本動作の改善として身体に現れているのでしょうか。

言ってしまえば、小手先の技術の改善だけでなく、身体機能の改善としての変化を起こしているのでしょうか。

「身体の使い方」を掲げて練習やトレーニングを選手にさせるのであれば、そこの変化をプロットするシステムがなければおかしな話になってくると個人的には思っています。

プロは数値で示す

なぜおかしな話なのでしょうか。

それは、自分が選手にさせた何らかの介入(練習やトレーニング)の結果に対する責任が伴っていないからです。

ケツのトレーニングをさせて、疲れさせることができたとしましょう。

ではそれがどのように身体機能の改善(基本動作の改善)に繋がったのでしょうか。

たとえ教えたのがドライブのためのケツの使い方だったとはいえ、本当にケツの使い方が変わっていれば、

それは超短距離スプリントやストップ、方向転換動作などの動きに具体的な数値の改善として現れるはずです。

そこまで責任を持って初めて指導者なのではないかなと思います。

例を挙げてみます。

病院の話

我々理学療法士は、最短20分という介入時間で患者さんの身体に変化を起こすことが求められます。

それは、関節角度の拡大であったり、筋力の改善がベースとなって、

痛みが和らいだり、歩きが良くなったり、様々な動作ができるようになったり、といった変化です。

理学療法士は介入をするたびにカルテとして記録を残します。

その日に患者さんはどのような状態で、どのような介入をして、どうなったか、を日々記録するのです。

当然ですよね。その介入でお金をもらっているのですから。

知ってほしいのはその記録の書き方です。

カルテに何を書くか

詳細は省きまして、要は変化したことを書くのですが、

「手が挙がらなかったが、介入によって棚から食器を取れるようになった」

といった書き方はしません。これでは意味がわかりませんよね。

「介入前の手の挙上角度は120°であったが、介入により145°まで改善した。それにより、棚から食器が取れるようになった」

ザックリとこんな感じです。

具体的な数字での変化を捉え、それによってどんな動作の改善がみられたか?ということを書くわけです。

そうすれば、この日の介入が良いものであったことがわかります。

もちろん変化がなくても記録します。そうすれば、その介入は間違っていた or 何か足りなかった、という記録になるわけですから。

「ケツの使い方を教えたら、ドライブが上手くなった」

果たしてこれでいいんでしょうか。

スポーツ現場の話

スポーツ現場で活躍するトレーナーやS&Cコーチ、ジムのインストラクターの方も記録します。(理学療法士のように義務ではないと思いますが)

よりレベルの高い人ほど記録を残すはずです。クライアントのためにも、自分のためにも。

自分がクライアントにどんな介入(トレーニングの処方など)をして、その結果、3ヶ月後にはどんな変化があったのか。

結果にコミットするとはこういうことです。

むしろそこを示せずに、どうクライアントと信頼関係を築きますか?

例えば、あなたはそういった人に担当されたいと思いますか?

「かなり挙がるようになったんじゃないですか?!」じゃ信頼は築けませんよね…。

あなたはチームの選手、保護者に対しコミットできていますか?

数値にしない無責任

大事なことは、自分のしたことに責任を持つことです。

ただし、改善があること、良い方向に向かうことへの責任ではありません。ここは注意が必要です。

あくまで自分がしたことへの責任を持つことです。

つまり、数値として良くなったのか、変わらなかったのか、悪くなったのか、を知ることが必要であるということです。

その知ろうとする姿勢に信頼というものがついてくるのではないでしょうか。

「バスケうまくなったね!」でいいのか

バスケの指導者ですから、バスケが上手くなることが一番重要なことかと思います。

ただ、「身体の土台作り」、「身体の使い方」といった介入(練習)をしているのであれば、そこを示す必要があるのではないでしょうか。

さらに、育成年代の場合、多くの保護者は子どもにバスケを通じて心身の健全な発達・発育を求めています。

であれば、バスケを通じて選手の身体能力にどういった変化が生じたのか、を数値で示してあげる必要があると私は思います。

1年間でお子さんの身体はこれだけ変化しましたと示せれば、選手、保護者に対する責任としては十分なものになるはずです。

もちろん、そこにチームとしての勝利がついてくれば尚更ですよね。

「俺たちはこれだけ頑張ってきたんだから!」でいいのか

漫画などで、

「あの辛い練習を思い出せ!あれだけやったんだから俺たちはできる!」と士気を上げることがあります。

精神的な面にこういった方法で介入するのはありだと思います。

ただ、もっと大切なのは「あれだけやった」ことで身体にどのような変化が起きたのか?ではないでしょうか。

「あれだけやって、俺達の身体はもうあの頃とは違う!やれるぞ!」のほうが、裏付けがあって良いと思いませんか?

精神的なものだけで勝敗が決まるのであれば、数値にする必要はないとは思いますが…。

自分たちのやってきたことに、具体的な数値が伴えば鬼に金棒です。

そこが曖昧では、どのような場面でも精神的な勝負に持ち込むことになってしまいます。

終わりに

指導者にとって選手の身体の変化を数値にすることは、自分の課した練習への責任を取ることです。

私の知る限り、多くのチームはこれをしてきていません。

試合に勝って喜び、負けて残念がり、なんとなく上手くなっていく選手の姿を保護者とお話しし、保護者もそれでなんとなく納得している…というのが私の知るバスケチームの現状です。

責任を取るという言葉にあまり良いイメージがないかもしれませんが、勝利至上主義のチームでない限り、絶対に数値として残しておくことをオススメします。

練習に金銭が発生しているのであれば尚更です。

どんなに試合で勝てなくても、身体的な能力の改善を数値で示して怒る保護者はいません。

もちろん、そこが変わっていなければ、「一体何をしていたんだ?」ということになるわけですが、

それこそが日本のバスケの底上げにつながる正しい意見だと思います。

指導者が自分の課した練習に対し、真摯に向き合っていく姿勢が日本のバスケを変えると考えています。

今回公開したスポーツテストはその一助にしていただければと思っています。

さあ時代を変えましょう!!

長文失礼いたしました。

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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