“ドリブルスキルを高める”バスケの練習グッズ5選! click

BMSLシュート分析 J. R. Smithからみる「ターン」

当ページのリンクには広告が含まれています。

こんにちは。

YouTubeの動画から選手の動画をピックアップし、フォームの分析をしていきます。

第1回の選手は J. R. Smith 選手です。

身体運動の分析をするにあたって、分析ポイントを絞るということは非常に重要です。

なので、今回は「ターン」に注目して分析していこうと思います。

そもそも「ターン」ってなんだ?という方は、以前の記事をご覧ください。

こちらをチェック! BMSLシュート理論 腰のひねり?

目次

J. R. Smith選手のシュート

まずは動画をご覧ください。

開始時点は指定していますので、開始直後のシュートシーンをみてみましょう。(1:16〜1:90)

Smith選手は右サイドからトップに上がってきて、ボールを受けます。

その後、シュートフェイクで相手を飛ばし、ビハインドでボールを右手に移します。

そこから、左→右のステップでシュートのセットポジションに持っていきます。

そこから見事3pを決める、というシーンです。

さて、この部分を詳細に見ていきます。

分析の仕方はとても簡単です。動画をスクショしていくだけです。

シュート分析において最低限必要な部分は、①セット②リリース③着地のシーンです。

①セット

まず、①セットの姿勢を見ると、リングに対して右足がやや後ろ、左足がやや前にあるということが言えます。

身体はほぼ足の向きに正対しているので、身体の向きはリングに対してやや右向きとなってるかもしれません。

②リリース

身体は空間中ですが、つま先はリングに呈して左向き身体も同様に向きを変えています

その際、右肩は前方に位置し、骨盤と体幹にねじれはありません

③着地

この次に③の着地シーンを見てみます。

着地は左足のみの片脚着地です。注目すべき点はつま先の方向です。

この着地の際にSmith選手のつま先はやや後方に向いています。つまり自陣の方向に向いているということです。

この時も身体の向きはつま先の方向とほとんど一致しています。

つまり、図でみてみると、

このような足跡がつくということです。

では①と③の間である②では何が起こっていたのでしょうか。

連続写真

①ー②ー③の間に、一枚ずつシーンを足します。

連続で並べてみてみると、①と③の間で身体に何が起こっているのかがわかります。

背番号の見え方を確認すれば、よくわかりますよね。

空中で身体の向きが90°近く変わっているのです。

これがシュートにおける「ターン」です。

つまり、Smith選手はセット時にややリングからズレていた身体の向きを、空中で修正し、シュートを成功させたというわけです

なぜターンが必要か

NBAのレベルになるとこういった「ターン」を駆使したシュートをよく見かけます。

ではなぜ、このターンが必要となるのでしょうか。

仮説を交えて書いていきます。

シュートポジションを向ける

まず1つ目の理由としては、自分のシュートポジションをリング向けるためであると考えられます。

選手にはそれぞれ自分にあったシュートポジションがあると言われています。

つまりリングに対する身体の向きのことですが、選手によっては正対が好きだったり、斜めが好きだったりしますよね。

多くのハイレベルなシューターの場合は、利き手側の肩が前の姿勢を取るので、つまりこの場合はリングに対して身体は斜めであるということです。

Smith選手も、利き手側の肩を前にした姿勢でシュートをうつのが好きなので、動画のシュートでは全て身体をリングに対して斜めに向けています(右肩前)

今回紹介したシュートシチュエーションでは、シュートフェイクから右に身体の向きを変え、そのままセットに入ります。

そのため、リングに対しては左肩前の姿勢となりSmith選手にとっては不利な姿勢となります。

そのため彼は空中で身体の方向転換(ターン)を行い、右の肩が前に来たところ(自分のシュートポジション)でリリースをしたのです。

時間短縮

もう1つの理由としては、ディフェンスに追いつかれないよう、リリースまでの時間を短縮するためです。

先程も書いたように、セット寸前、彼の身体はリングに対して右を向いています。つまり左肩前ということですね。

そこから自分のポジション(右肩前)にするには、方向転換のための、少しの時間が必要になります。

もちろん方向転換を行う能力は絶対にあるでしょう。

左→右の右足をもっと大きく回し前に出せば、自分のシュートポジションです。

ただ、このシチュエーションにおいて、地上で自分のポジションをリングに向ける時間的猶予が彼にあったでしょうか。

ディフェンスはシュートフェイクには引っかかったものの、体制を立て直しこちらに向かっています。

そういったなかで、彼は地上ではなく、空中でターンすることを選択したのです。

そうすれば、リリースポイントまでジャンプする時間とターンする時間が重なり、セットからリリースまでの時間は短縮できるのです


いかがだったでしょうか。

J. R. Smith 選手の力を借りて、シュートにおける「ターン」をみてみました。

とても面白いですよね。

このターンの技術はまさにNBAのレベルです。

自分のシュートフォームの再現性を上げること、相手から邪魔されないこと、この2つの戦略を同時にこなしてしまうのですから。

今度カリー選手でもみてみましょう。

日本でも、謎のフォーム理論が選手を邪魔しなければなければこういったシューターが出てくるはずなのにな…。

BMSLシュート理論、次回もお楽しみに!

長文失礼いたしました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

コメント

コメントする

コメントは日本語で入力してください。(スパム対策)

CAPTCHA

目次