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【日本代表】渡邊雄太選手のディフェンス!身体の使い方を探る

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こんにちは。

BMSL(@Basketball_MSLです!

今回はプレー分析ということで、

2019年2月のワールドカップ2次予選、見事勝利したイラン戦での渡邊雄太選手のプレーを分析したいと思います!

渡邊選手といえば、NBAのグリズリーズと契約を交わし、日本人で2人めのNBAプレイヤーとなった選手です。

では彼のどんな部分がスカウトを唸らせるほどの強みなのでしょうか。

個人的な分析ですが、1つはシュートでしょう。

イラン戦では精彩を欠きましたが、ゾーンに入った時の渡邊選手は止まりません。

かと思えばドライブの鋭さ、フィニッシュまでの多様さなどなどオフェンス面での活躍は期待されているでしょう。

ただ、私の考える最大の武器は、ディフェンスかと思います。

渡邊選手は長身でありながらも、相手ガードを守ることができます。

もちろん長身を活かしてセンタープレイヤーにもしっかりとプレッシャーを与えることができます。

NBA界ではもちろんまだまだ力不足なのでしょうが、代表戦ではゴール下でのディフェンス、リバウンドでも非常に貢献していました。

こういったディフェンスでの貢献は、かなり期待されているところがあるのではないかと思います。

大きい選手は機敏なディフェンスが苦手という勝手なイメージがありますが、渡邊選手のディフェンスはそのイメージを覆すものです。

おそらく身体の使い方にその理由が隠れているはずです。

では、彼がどのようにしてディフェンスをしているのかを分析してみたいと思います!

目次

イラン戦でのディフェンスから考える

まずは動画を見てみましょう!

注目するシーンは、5:51からの渡部選手VSイラン#8の一対一です。

このシーンは、トップの位置から1対1が始まり、渡邊選手のディフェンスが成功するシーンです。

私は、ここに渡邊選手のディフェンスの凄さが隠れていると思います。

一体どんなものでしょうか。

詳しくみてみましょう!

距離の詰め方

今回注目したのは、相手との距離の詰め方です。

ディフェンスにおいてプレッシャーをかけるための一つの要素として、相手との距離があります。

距離が近ければ近いほど、相手プレイヤーは自由を失い、その結果リングから遠のくというオフェンスにとっては負けの選択をせざるを得なくなります。

ただ、ご存知の通り距離を詰めれば詰めるほど、相手に一歩で抜かれるリスクも高くなります。

特に注意すべき点は、相手との距離を詰める瞬間です。

距離を詰めようと思い、前に出たところを抜かれるというのはよくあるディフェンスの失敗パターンです。

さて、渡邊選手はこういったリスクを理解した上で相手との距離を詰めるわけですが、そこにスーパーな身体の使い方が隠れています。

シーンを切り取ってみてみます。

サイドステップで相手のドリブルについていき、右サイドライン付近まで#8を追い込むことに成功します。

#8は当然反対サイドに展開するために、レッグスルーを用いて渡邊選手との距離を作りながらボールを左手に持ち替えます。

注目すべきは、この瞬間の渡辺選手の動きです。

#8が距離を作り、レッグスルーをした瞬間、渡辺選手は両足同時に前方へジャンプし、一度に1m弱の距離を詰めるのです。

さらに#8が左方向に逃げようとした瞬間にも両足で右にジャンプしコースを潰します。

この結果、相手は予想外のプレッシャーを受け、焦りながらボールをキープし続けます。

つまり、このディフェンスによってドライブも、パスもできずにボールキープをさせ続けることに成功したと言えます。

その結果、相手はパスやピックを利用することもできず、単独で無茶なドライブを仕掛けることになるのです。

何がすごいのか

まずは、やはり状況の判断力でしょう。

1回目の両足でジャンプし距離を詰める瞬間に、#8がドライブの準備をしていたら、おそらく1歩で置いていかれてしまいます。

しかし、渡邊選手はこの瞬間、相手が距離を置くためのレッグスルー、つまり逃げのレッグスルーであることを見極めています。

相手が逃げる瞬間(抜くことができない瞬間)に、距離を詰めて追い打ちをかけているのです。

ここで距離を詰めていなかったら、相手は悠々とサイドチェンジを成功させ、ピックを使うなり、パスをするなり無限の選択肢が出ていたことでしょう。

逆に距離を詰めることに成功したことで、相手には選択肢が左方向へのドリブルしかなくなります。

もちろん、ここまでしっかりと予想できているので、渡辺選手は右方向に2回目の両足ジャンプを行います。

これにより相手は左のコースを潰されてしまうのです。

ディフェンスでありながら、相手を追い込みコントロールしていると考えると、オフェンスからすると恐ろしいですよね。

両足ジャンプのメリット

渡辺選手が使った、両足ジャンプで相手との距離を一気に詰める方法ですが、ディフェンスにとってはとてもありがたいメリットがあります。

相手に猶予を与えない

まずは、相手に時間的猶予を与えない、という面です。

このシーンにおいて、サイドステップのまま距離を詰めるという選択をしていたら、おそらく1歩では詰めきれませんので歩数が多くなります。

歩数が多くなるということは、時間的猶予が相手に与えられるということを意味しており、つまりはこちらが距離を詰める間に相手は抜く準備が整ってしまうということです。

これは、抜かれるパターンとして先程の紹介したものですね。

距離を詰めたいのであれば、相手に時間の猶予を与えないことが非常に重要です。

そういった意味では、両足で一気に距離を詰める方法は非常に優れているといえるでしょう。

ただ、渡邊選手のようにいつ距離を詰めれば成功するのか、という見極めは必須です。

次のステップが出しやすい

サイドステップでは、片足が浮き上がる瞬間がある以上、動けない方向が生じます。

例えば、右足が浮いた瞬間に左方向へのステップはとても難しいですよね。

これは、右足で踏むことが左へのステップを可能にする力を生むからです。

つまり、両足が地面についているということはどちらの方向にも強いステップをすぐに踏むことが可能な姿勢であるということができます。

距離を詰めた瞬間に両足が地面についた状態でいれるということは、相手の動きに即座に対応する準備ができているということであり、

実際にこのシーンでは相手の左ドリブルに対し、渡邊選手は左足で地面を踏み相手のコースに入ることができました。

ディフェンスとして相手を翻弄するためには、前提としてこちらが強いサイドステップをいつでも踏める姿勢でいることが非常に重要なポイントとなります。

ディフェンス練習の工夫

ディフェンス練習といえばスライドステップですが、試合中にスライドステップで守らなければいけないというルールはありません。

最近では、両足ジャンプで後方に距離を取る練習をするチームも出てきました。

両足ジャンプを取り入れよう

渡邊選手が行ったように、距離を取るだけがディフェンスではありません。

両足ジャンプは前後左右にできるようにしましょう。

その際、ズシッ!ズシッ!と行うのではなく、ピョンピョンと弾むように行うのが理想です。

組み合わせも無限なので、

「 ↓↓↑、↓↓↑ 」 であったり、

「 →→↑↓、→→↓↑ 」 など、実際の動きをイメージしてメニューを作れると思います。

実は、この弾む感覚というのはバスケットにおいて非常に重要な身体の使い方になります。

ぜひ試してしてみてください(^^)

実際にこういったクリニックなども行っております。
札幌市中央区近郊のチームでご興味があればお気軽にお問い合わせください!

いかがだったでしょうか。

渡邊選手のディフェンスが評価される理由がわかったかと思います。

状況判断もそうですが、それに見合った身体の使い方を渡辺選手はしています。

これが長身でも相手ガードを苦しめられる理由でしょう。

ディフェンス練習としても、新しい視点となれば幸いです。

ディフェンスの分析面白いですね。

こちらもチェック! 正しいディフェンスの姿勢とは?

渡邊選手がエースキラーになって、レブロンやカリーをフェイスガード!なんてこともあるかも…!

頑張ってほしいですね!

最後までお読み頂きありがとうございました!

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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