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バスケ向き!インターバルトレーニング その②

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こんにちは。BMSL(@Basketball_MSL)です。

インターバルトレーニングについて、その②です。

前回は、定義や注意したいことを中心に紹介させていただきました。

今回は、その効果やバスケへの適応について紹介できればと思います。

目次

インターバルトレーニングの効果

様々な効果が報告されており、ネットにも情報が溢れています。

BMSLでは詳細な生理学などは専門家に任せ(これでいいのか…?)、体育館で使える知識として簡単に説明していこうと思います。

もっともっと知りたい!という場合は、ネットを利用して調べてみても良いかもしれません。

体育館で必要とされるインターバルトレーニングの効果は大きく分けて2つです。

無酸素性筋力発揮能力の向上

インターバルトレーニングは高強度、短時間が基本です。

つまり、全力での10秒~30秒のダッシュなどがそれにあたります。

もちろん走りだけでなく、ジャンプでも同様です(20秒間の連続ハイジャンプなど)。

以前、有酸素運動と無酸素運動の記事を書いた時に、筋線維のタイプについて簡単に説明しました。

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タイプⅠが有酸素運動を得意とし、タイプⅡbが無酸素運動を得意とするというものです。

インターバルトレーニングの高強度、短時間の運動は有意にタイプⅡb線維を強化することができます。

つまり、瞬発的な短距離ダッシュジャンプ1分程度の持続的ダッシュなどを得意とする線維が強化されるということです。

ちなみに、このタイプⅡb線維はより太くなる線維ですので、身体は大きくマッチョになります。

マラソン選手と100m選手の身体の違いを見れば明らかですね。

これは、マラソン選手は酸素を上手に利用し効率的にATP(筋肉が動くためのエネルギー)を補給するのに対し、

100m選手は筋肉内にあるエネルギーを主力にして戦うため、筋肉に栄養を貯蓄するだけの容量が必要だからです。

また、強い強度の運動により線維が損傷し、それを回復させる度に太くなっていくということもあります。

このトレーニングによって身体はより無酸素運動に特化した、瞬発系の身体になっていきます

有酸素的回復能力の向上

驚きかもしれませんが、インターバルトレーニングによって、有酸素系の能力も向上します。

実は、インターバルトレーニングとは長距離選手のトレーニングとして開発された経緯があります。

では、なぜ無酸素性の運動が、有酸素性の能力の向上に効果があるのかというと、

有酸素性の能力が身体の回復能力に関係があるからです。

一概に回復能力といってしまうことに、専門の方からすると違和感があると思いますが、ご了承ください。

インターバルトレーニングによって無酸素性の運動が行われたということは、筋肉は筋肉内のエネルギーを使ったということになります。

さらに、エネルギーを使ったことで生じる乳酸も筋肉内に蓄積します。

このままの状態では、次の運動を行うことはできません。

できるだけ短時間で筋肉内にエレルギーを補充し、乳酸を代謝することが求められます。

これを解決するのが、血流です。

血流とは心臓から送られてくる血液であり、そこには酸素と栄養がたくさん詰まっています。

血液は筋肉で消費されたグリコーゲンクレアチンリン酸を補給してくれます。

また、乳酸の代謝に必要な酸素を運んでくれるため、ミトコンドリアは乳酸を利用して沢山のATPを生成してくれます。

つまり、次の無酸素運動に備えて、有酸素機構が身体を回復させてくれる、といったイメージです。

これが、インターバルトレーニングで心肺機能に強い負荷がかかる理由です。

心臓は血流を送るためにバクバクと働き、肺はできるだけ多くの酸素を取り込もうと大きく速い呼吸を繰り返します。

例えば、20秒のダッシュ−10秒の休憩などを繰り返していると、心肺機能はフル回転して栄養を補給します。

それによって心肺機能は強化され、より効率的に回復が行われるようになります。

以前の記事では、有酸素機能の向上として心拍数の減少や拍出量の増大、毛細血管の増加などを紹介したと思います。

同じ運動強度で、トレーニングにより心拍数が減ったということは、心臓が強化されたことを意味しています。

バスケへの適応

これまでインターバルトレーニングについて考えてきましたが、まさにバスケ向きのトレーニングだと思いませんか?

少し大きな視点で見ると、1ピリオド10分走り続け、間の2分で回復。また10分運動し、ハーフタイムで回復。

つまり、瞬発的な運動を繰り返し行い続ける能力と、それを行うために回復させる能力を向上させることができるのがインターバルトレーニングだということです。

こんな経験はありませんか?

①たくさん練習で走り込んで体力をつけたはずなのに、試合ですぐ疲れてしまう。

②呼吸は楽なのに、脚がすぐにパンパンになってしまう。

③その逆で、脚はまだ楽なのに、呼吸が苦しくてパフォーマンスが上がらない……。

私も経験があります。

おそらくですが、①は長距離の走り込みによって無酸素性の能力が向上していないケース。

②は無酸素運動によって生じる負債(栄養の枯渇、乳酸の蓄積)をうまく代謝できていないケース。

③は無酸素運動能力は高まったが、心肺機能が追いついていないケース。

どれも本番の試合で生じれば、それまでのトレーニングが不適切だった可能性があります。

バスケの競技特性を考え、より試合の負荷にそったトレーニングができるよう、工夫してみると良いかもしれません。

まとめ

インターバルトレーニングについて、その①・その②とまとめてみました。

皆さんこんな言葉は聞いたことがありますか?

「試合の体力は試合でしかつかない」

これは一理あると思います。

試合で使う体力なのだから、試合で鍛えられるのは至極当然です。

ただ、真理ではないなあと思います。

科学的に、生理学的に考えれば、試合で加わる負荷を練習でトレーニングすることは可能です。

それを設定するのが、指導者やトレーナーの役割なのではないでしょうか。

この記事が少しでも参考になると幸いです^^

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この記事を書いた人

“痛みのないバスケ”を目指し活動している理学療法士です。
バスケ選手の身体の使い方を分析し、それに必要なケア・トレーニング方法などを日々考えています。
機能解剖学的視点から新たなシュート理論を構築中です。

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